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羽生結弦かイチローか、松井か内村航平か……決定!いま歴史に残すべき日本人100人【スポーツ・学者編】 [羽生 結弦くん]

羽生結弦かイチローか、松井か内村航平か……決定!いま歴史に残すべき日本人100人【スポーツ・学者編】


■メジャーがひれ伏した

巨人V9の立て役者として比べられてきた、長嶋茂雄と王貞治。かの奪三振王、江夏豊は「王と長嶋、一人ならなんとかなるが、並んでいるから怖い」と評したが、今回も両者への賛辞の声が続いた。ノンフィクション作家の後藤正治氏が言う。

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「思い切りよく動き、ダッシュで守備位置につく。何よりここ一番で必ず打つ姿が国民の目に焼きついている。まさにヒーローだった。プロ野球史でただ一人を挙げろといわれれば、長嶋になります」

まさに「記憶に残る男」長嶋だ。だが「歴史に残る」という意味で、今回は王に軍配が上がった。

「王さんは本塁打868本という国際的な記録を持っています。その数字の説得力は揺るぎないもの」(作家の堂場瞬一氏)

「長嶋さんのプレーを自分の目で見て記憶している人は、いずれいなくなる。でも、王さんの記録は何年後でも名鑑に大きく残る」(元NHKアナウンサーの島村俊治氏)

チーム作りの能力も、王が評価される要因だ。島村氏が続ける。

「現在のソフトバンクの盤石の強さを作ったのは、秋山幸二でも工藤公康でもない。王さんです」

メジャーリーグに目を転じると、安打製造機のイチロー、ヤンキースの四番、松井秀喜という二人の打者が並び立つ。

「イチローのあの独特のマイペースさはあまり好きになれないが、王さんと同様、日本で210本、米国で262本と年間最多安打記録(日本は当時)を打ち立て、数字で実力を証明している。その数字を前にしては何も言えない」(前出・堂場氏)

たしかに「数字」ではイチローが優る。だが、松井はヤンキースという世界で最も伝統のあるチームに属し、'09年のワールドシリーズではMVPを獲得。「強いチーム」の中軸であり続けた。今回はその点が評価された。スポーツジャーナリストの折山淑美氏が言う。

「松井はバッティングフォームなどのプレースタイルが、振り子打法のイチローに比べてオーソドックスです。『普通の人の凄み』を感じさせてくれるからファンも親しみを感じやすい」


「イチロー派」の島村氏も、松井に惚れこんでいるという。

「松井さんはどんな記者にも平等に、丁寧に接するんです。人格の面でも完璧です」

投手はどうか。野茂英雄、ダルビッシュ有、田中将大といったメジャーを席巻したエースたちのなか、野茂がパイオニアとして圧倒的に多数の人々から強く推された。スポーツジャーナリスト・二宮清純氏が言う。

「野茂が渡米した当時、大リーグはストの最中で、米国の野球人気は下降中でした。でも、彼のトルネード旋風で人気は回復。レッズの主砲、ガントの『メジャーは君に救われた』の一言が忘れられません」

「野茂は'95年のオールスターで、あのランディ・ジョンソンと投げ合いました。その試合、野茂がスタンドの前を歩くと、米国の子供たちがハイタッチを求めてくるんです。日本人のアスリートが米国で受け入れられたという衝撃がありました」(前出・島村氏)


改革者、変革者は評価が高い。ゴルフ界の大御所、尾崎将司、青木功、中嶋常幸の中からは、「ジャンボ」のニックネームで親しまれた尾崎が選ばれた。ゴルフジャーナリストの宮崎紘一氏は悩んだ末にこう言う。

「もちろん、青木も素晴らしいです。自己流にこだわったショットやパッティングといった、アクの強さもスターと呼ぶにふさわしい。ただ、尾崎は日本ゴルフに旋風を巻き起こした。プロ野球界からやって来て、持ち前のパワーで、パーシモン(木材のゴルフクラブヘッド)時代に300ヤードを飛ばし、日本を熱狂させた。彼がいたからこそ、ゴルフは日本で一般的スポーツになりました」

■ラガーマンの場合

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昨年、日本中が熱狂したラグビー。代表チームの中心となったのは、FBの五郎丸歩とキャプテンでフランカーのリーチマイケルだが、議論は紛糾。前出の後藤氏は、「選べない。人物以上に南アフリカ戦自体が歴史に残ります」という。

一方で「ラグビーはチーム競技だ」という観点からリーチマイケルを評価する意見も多かった。

「15人のチームプレーであるラグビーでは、エースよりもキャプテンが重要」(前出・堂場氏)

たしかにリーチマイケルはチームメイトの声を聞き、世界一と言われるハードワークに耐える結束力を築いた。

だが、人気、実力を総合した観点から、五郎丸がわずかにリード。

「精密な、どこからでも決まるキックは評価の大きなポイントです。あんなキッカーはそうそう出ない」(前出・島村氏)

「キックはもちろん、日本のラグビーを変えるポテンシャルがあると思います」(前出・折山氏)

日本ラグビーの伝統といえば早明戦。早大、明大をそれぞれ育て上げたのが、大西鐡之祐監督、北島忠治監督だ。

「まさにそれぞれのチームカラーを生んだ、『横』への展開を重視する大西さんと『縦』への突破を大切にする北島さん。私は北島さんに軍配を上げる。最短距離を行く考え方こそが王道です」(前出・堂場氏)

■マラソン界

男子マラソンは、瀬古利彦、宗茂・猛の双子兄弟、中山竹通が'70~'80年代に引っ張った。

「瀬古の活躍期間の長さには舌を巻きます。'77年の初マラソンから'87年のボストンマラソンまで10年、長く長距離界を牽引し続けたのは驚くべきこと」(前出・島村氏)

女子マラソンでは、バルセロナ五輪銀メダリストの有森裕子と、シドニー五輪で女子陸上初の金メダルを取った高橋尚子が並び立つ。最終的に評価を得たのは高橋だ。

「高橋の走りは、後続を切り捨て『レースをぶっ壊す』というべきもの。彼女がシドニー五輪でサングラスを捨ててスパートをかけたときには神々しさすら感じました」(前出・二宮氏)

だが、有森の人生と走りを重ねる姿も、多くの人々の記憶に残る。

「一人挙げるなら、高橋さんでしょうが、有森さんも素晴らしい。『何のために走るのか』と常に考える方でした。アトランタ五輪で銅メダルを取ったあと、『いま、とても静かな自分がいます』と、喜びを静かにかみしめていたのが印象的でした」(前出・後藤氏)

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■日本のサッカーをつくった男

日本のサッカーは、釜本邦茂、川淵三郎、三浦知良、中田英寿らの活躍に支えられてきた。

「ストライカーとして、とくに釜本の活躍がすごかった。メキシコ五輪の得点王です。彼ほどの『点取り屋』はその後出ていないんじゃないでしょうか」(前出・島村氏)

だが、サッカーを日本に根づかせたという点で、その最大の功労者・川淵の評価が高かった。前出・後藤氏が言う。

「Jリーグ開幕で、サッカー界の『維新』を演出し、サッカーを野球に並ぶ競技にした功績は大きい。また、チームに企業名でなく地域の名前を入れさせ、スポーツを社会に根づかせたいという意識を持っていた」


■最後は異種競技。

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「ぶっちぎりの世界一」という、日本人ではかつてなかった実力を持つフィギュアスケートの羽生結弦と体操の内村航平はどうか。前出の折山氏が言う。

「甲乙つけがたい。全種目にこだわり続ける内村、常に新しいジャンプを模索する求道者・羽生。私には選べません」
羽生がフィギュア界を牽引しているという点が評価を分けた。

「どちらかと問われれば、羽生でしょう。体操には偉大な先人が多数いますが、男子フィギュアの地位を一気に押し上げたのは羽生です。まだ21歳という若さも恐るべきものです」(前出・島村氏)


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【学者編】山中伸弥か利根川進か…天才は100年後の社会を変える

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■生命の根幹にかかわる発見

'15年も大村智氏(医学・生理学賞)、梶田隆章氏(物理学賞)というノーベル賞W受賞の快挙に沸いた日本の学術界。現在も存命している自然科学分野における日本人ノーベル賞受賞者は17人いるが、そのうち誰の研究が後世まで名をとどろかすのだろうか。

まずは、医学・生理学分野。今年注目を集めた大村氏は天然有機化合物の研究を続け、感染症の予防薬の開発に大きく貢献した。新興国を中心に数億人の人命を救ったとも言われる功績は、間違いなく後世に伝えられるだろう。

一方、利根川進氏は日本人として初めての医学・生理学賞の受賞者だが、研究内容が「多様な抗体を生成する遺伝的原理の解明」と、素人目には難しすぎて、インパクトに欠ける。

誰が見ても偉大さがわかるという意味では、今まさに医学への応用が進行中のiPS細胞の第一人者、山中伸弥氏の存在感は圧倒的だ。

「不治の難病を治す、まさに人類にとっての医療革命を起こすという壮大さがある」(元文部科学省官僚の寺脇研氏)

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ノンフィクションライターの松浦晋也氏も、山中氏を挙げる。

「山中先生の業績は、『生命の根幹』に近い分野で発見をされたということ。iPS細胞の研究は、医療のいちばん本質的なエリアでの進歩を促すもの。究極的には『不老不死』につながる研究なのです。人類史という長いスパンで見ても画期的なものであることは間違いありません」

次に、宇宙の根本的な謎に迫る物理学分野ではどうだろう?

業績の偉大さという意味では、残念ながら昨年7月に亡くなった南部陽一郎氏が存命であれば、真っ先にその名が挙がったに違いない。現在の素粒子物理学の基礎を築いた一人と目され、弦理論の創始者だったからだ。

「今でもお元気な江崎玲於奈先生、小柴昌俊先生、益川敏英先生、それぞれ専門的な領域で素晴らしい業績を上げている方たちなので、誰が残るか判断が難しいですが、南部先生の示されたコンセプトを発展させ、実現化している研究者という意味では益川先生でしょう」(松浦氏)

電球などの従来の光源に比べて圧倒的に長寿命で、消費電力も少ない発光ダイオード(LED)は現在、あらゆる場所で使用されている世界的発明だが、その開発者である天野浩、中村修二両氏はどうか。

天野氏は師匠筋にあたる赤崎勇氏とともに青色発光ダイオードの理論的基盤を確立、最初のLEDを開発した。

ただ、それを大量生産する技術を開発したのは中村氏だ。世界中でLEDが使われることで消費電力が抑えられ、地球環境の向上に役立っていることを考えれば、中村氏の貢献が勝ると言えるだろう。

元記事は こちら


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